【2022年10月~】フラット35金利引き下げプラン変更!お得に借りるには?

2022年10月~、フラット35の金利引き下げプラン「フラット35S」の適合基準が変更されました。
変更前は多くのリノベーション済みマンションで、35SのBプランが適用されていました。
Bプランは、借入当初5年間にわたって金利▲0.25%の優遇が受けられます。
フラットの金利が上昇傾向にある中、こういった優遇はうれしいですよね。
しかし、このBプランの基準が変更されたことで適用のハードルがぐっと上がることに…。
今回はフラット35Sの代わりに利用できる、リノベーション済みマンション向け金利引き下げプランをご紹介します!
【2022年10月~】何が変わったの?
2022年10月からフラット35S(金利A・Bプランともに)の適合基準が変更され、一般的なリノベ済み物件での適用が難しくなりました。
<フラット35S・Bプランの適合基準一例>
2022年9月まで | 浴室の手すり設置で適用 |
2022年10月から | 高齢者等配慮対策等級2以上を満たすと適用 |
※ともにバリアフリー性の技術基準の場合
※(独)住宅金融支援機構「【フラット35】S等の基準の変更について」より
高齢者等配慮対策等級2以上を満たすには、室内だけでなく、マンションの共有部も一定の基準をクリアしなければなりません。
9月までの基準と異なり、室内のリノベーションだけでは基準をクリアすることが難しく、利用しやすい引き下げプランではなくなってしまいました。
<ちなみに…>10月から金利引き下げ方法も変わりました!
金利の優遇率・期間を決める方法が「ポイント制」に変わりました。
フラット35は併用できる引き下げプランが多く、引き下げ幅の計算が複雑でしたが、ポイント制になったことでグッとわかりやすく!
購入予定の住まいの
①住宅性能(最大4ポイント)
②管理・修繕(最大1ポイント)
③エリア(最大2ポイント)
別にポイントが付与され、3つの項目の合計ポイントで優遇幅と期間が決まります。
ポイント次第で最大、借入当初10年間▲0.5%の優遇が適用されます。
購入予定の住まいが何ポイントになるか、確認してみてくださいね。
フラット35Sの代わりに使えるお得なプランは?
リノベーション済みの場合、
- フラット35リノベ・Bプラン:当初10年▲0.25%(2ポイント)
- フラット35維持保全型:当初5年▲0.25%(1ポイント)
が利用しやすい引き下げプランです。
Bプランの方が優遇が大きいので、まずはリノベBプランが使えないかから調べてみましょう。
検討中の物件が下記の適合要件を満たしているか、担当者へご確認ください。
フラット35リノベ・Bプランの適合要件は?
リノベ・Bプランの適用を受けるには、
①工事費(200万円以上)
②工事内容の要件(床材の交換工事などを実施)
③“中古住宅の維持保全に係る措置”を行う(工事内容の写真・図面等を保存するなどの対応を実施)
の3つの項目の要件を満たしている必要があります。
フラット35維持保全型の適合要件は?
維持保全型が適用になる住まいには、複数のタイプがあります。
リノベ済みなら
・安心R住宅
・既存住宅売買瑕疵保険付保住宅
がオススメです。
安心R住宅
安心R住宅とは、中古住宅の不安をなくすために国が定めた基準をクリアした住まいのこと。
安心R住宅として登録されている物件は、チラシやホームページに下記のマークが表示されています。目印としてご活用くださいね。
※安心R住宅としての登録の有無は、事前に不動産会社へご確認ください。
既存住宅売買瑕疵保険付保住宅
既存住宅売買瑕疵(かし)保険とは、第三者による検査と万が一の保証がセットになった保険のこと。
買主が瑕疵保険に申し込むことで適用条件をクリア(※)できます。
※購入予定の住宅が瑕疵保険の加入条件を満たす場合、引渡し前に加入手続き及び検査に合格することが必要です。
買主負担の保険料が別途かかるため、金利引き下げでお得になる金額と比較してから加入を検討しましょう。
<ちなみに…>維持保全型とフラット35Sは併用OK!(※)
フラット35S・Bプランのバリアフリー性基準は適合が難しいのですが、
省エネルギー性の基準は「開口部断熱(窓に二重サッシまたは複層ガラスを使用した住宅)」です。
これを満たすリノベ済みであれば、維持保全型と併用で当初10年▲0.25%の優遇が受けられます。
※併用できるのは維持保全型と35Sの組み合わせです。維持保全型とリノベの併用、35Sとリノベの併用はできません。
引き下げプランの適用を受けるには?
売買契約後、フラット35のローン契約日までに
・希望のプランに対応したフラット35適合証明書
・安心住宅調査報告書(安心R住宅の場合)
・保険付保証明書(瑕疵保険付住宅の場合)
を金融機関へ提出しなければなりません。
特に
・フラット35リノベを利用し
かつ
・内装工事完成からローン契約日までの期間が短い
場合は注意が必要です。
フラット35リノベの検査は通常の検査と異なり、専用の資格を持った特定の建築士でないとできません。
建築士がすぐに確保できない場合、資料の準備や検査が間に合わず適用されない可能性があります。
金融機関・不動産会社の担当者と相談のうえ、余裕を持ったスケジュールを設定しましょう。
また、適合証明書の発行には別途手数料が必要です。
あくまで目安ですが、以前弊社でご案内した際の発行手数料は、約95,000円(リノベ用・税込)でした。
実際に発行手数料がどれくらいかかるのか、こちらも忘れずにご確認ください。
フラット35リノベや維持保全型以外で優遇を受けるには?
フラット35は、自己資金の割合で適用金利の基準が変わります。
もし自己資金を1割以上用意できるなら、フラット35保証型がオススメです。
例えば、金融機関・ARUHIが提供する「ARUHIスーパーフラット」では、
自己資金2割以上:金利1.35%(ARUHIスーパーフラット8)
自己資金5割以上:金利1.27%(ARUHIスーパーフラット5)
といったプランがあります。
※2022年10月実行金利。自己資金1~5割まで、段階的に金利が下がります。
※通常のフラット35の金利(2022年10月の最頻金利)は自己資金1割以上:1.48%、1割以下:1.74%です。
また、保証型はフラット35リノベまたは維持保全型と併用OK!
適合物件ならさらにお得に借りられますね。
<ちなみに…>フラット35保証型って?
フラット35保証型とは、簡単にいうと提携する金融機関の裁量が大きいフラット35です。
フラット35は基本、どの金融機関でも住宅金融支援機構が定めたルールが適用されますが、
保証型の場合、金融機関が設定した
・フラット35よりも低い金利が適用される
・内容が充実した団信に加入できる
などのメリットがあります。
一方で、
・新規で利用可能な金融機関が9機関のみ(フラット35は320機関で利用可能、2022年3月時点)
・自己資金を多く用意しなければならない
といったデメリットも。
色々と比較して最適な金融機関・プランを選んでくださいね。
【まとめ】事前リサーチでお得なプラン探しを
1%台の金利で借りられるとはいえ、できるなら少しでもお得に借りたいですよね。
事前に
・希望の物件で利用できる引き下げプランはないか
・金融機関が提供しているプランでお得なものはないか
などをリサーチして、自分にあったプランを探しましょう!
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