銀行とやり取りしているからわかる!住宅ローン審査前のNG行動3選

住宅ローンでいくら借りられるかは、住まい購入の予算決めにかかわる重要なポイントですよね。
「借りられるだけ借りちゃおう」という考え方はオススメできませんが、できるだけ万全の状態で審査に臨みたいもの。
今回は普段、金融機関とやり取りしているからわかる!住宅ローン審査前のNG行動3選をご紹介します。
住宅ローンの審査は、売買契約前の「事前審査」と売買契約後の「本審査」の2回あります。
NG行為をしないように、2回の審査を進めましょう!
NG①:クレジットカードにキャッシング枠を付ける
クレジットカードのキャッシング枠は、利用していなくても銀行が借入としてカウントすることがあります。
「キャッシング枠がある=いつでも借入できる」ととらえられてしまうからです。
借入扱いになった場合、住宅ローンで借りられる額が変わってしまい、
・自己資金を増やして調整する
・購入予算を減額する
といった資金計画の見直しが必要です。
銀行によってキャッシング枠の扱いは異なりますが、万全の状態で住宅ローンを組むには不要なキャッシング枠は解約しておくと安心です。
解約したと証明できるよう、解約時のメールや書面は残しておいてくださいね。
<ちなみに…>住宅ローンで借りられる額は決まっている
ご自身が借入可能な金額は「返済比率」によって決められています。
返済比率とは、“年間の返済額”が年収のどれくらいを占めているかを表す割合のこと。
この“年間の返済額”はすべての借入をふくめた額なので、すでに借入があると必然的に住宅ローンで借りられる額は減ってしまいます。
銀行ごとに年収の何%までOKか異なりますが、35%前後が一般的です。
返済比率を35%とした場合、
年収500万円の方の借入可能額は約3,530万円になります。
※返済期間 35年、返済比率 35%、審査金利 3.5%、100万円あたりの返済額 4,132円で計算。
「借入の目安は年収の7倍まで」とよくいわれるのは、この返済比率に基づく金額がだいたい年収の7倍になるからです。
詳しい計算の仕方は、こちらのコラムで解説しています。
「住宅ローンで「いくら借りられるか」決まっちゃう?!返済比率って何?」
この機会にご自身で計算できるようになっちゃいましょう!
NG②:リボ払い・分割払いで買い物する
とくに分割払いは借入という意識がないかもしれませんが、銀行には借入と判断されて借りられる額が減ってしまいます。
住まい探しを始めたら、いつ住宅ローンの審査をしてもいいように、リボ払い・分割払いはやめましょう。
とくに売買契約後~本審査までの間は、要注意です!
売買契約が無事に終わったんだから、新居用の家具や家電を購入したくなりますよね。
でも、本審査が通る前にリボや分割払いを使って高い買い物をすると、返済比率をオーバーし住宅ローンの借入額が減額になる可能性があります。
本審査の承認をもらうまでは、一括払いオンリーでお願いします!
NG③:生活費のためにお金を借りる
審査時のほかの借入があると、なぜ借入しているのか銀行から理由をきかれることがあります。
ここで「生活費のため」「旅行にいくため」などと答えてはいけません。
銀行に「月々の収入で暮らせない人にちゃんと返済できるのか?」と思われてしまうからです。
借入があると、借入額が減ったり、適用金利が高くなったり、得することはありません。
そもそも生活費を借りないといけないような時が、住まい購入のベストタイミングとは思えません。
色々な事情があると思いますが、できれば借入は完済してから住宅ローンを組みましょう。
自動車や教育ローンなら、心証が悪くなるといった問題はありません。(※返済比率への影響はあるので、借入可能額は減ります。こちらも、完済できるなら返してしまいましょう。)
お金の不安があるなら担当者へ事前相談が◎
いいにくいことかもしれませんが、もしお金の不安があるなら不動産会社の担当には事前に情報提供しておくことをオススメします。
担当者はお客様の希望する物件が購入できるように動いています。
事前に情報をもらえれば、お客様にあった物件や銀行選びの提案もしやすくなります。
また、住宅ローンの審査をすると銀行から不動産会社の担当者へ問い合わせがいきます。
その時に担当者がさっと回答できると審査も進み易く、銀行側の心証もよくなります。
下記の点に心当たりのある場合は、担当者へ事前に伝えておきましょう。
<事前に共有しておくといいこと>
①今の借入とその理由
借入は借入総額、完済時期、月々の支払い額を伝えてください。
仮に生活費のために借りていても、ありのままを伝えるようにしましょう。
②過去5年以内の借入
完済済みの場合でも、5年程度は個人信用情報に履歴が残ります。
「完済してるから関係ない」と決めつけず、担当者へ共有しておくと安心です。
③現在利用している分割払い・リボ払いの金額
こちらも利用している合計金額と完済時期、月々の支払額を伝えてください。
④キャッシングの使用履歴
⑤過去の遅延・滞納履歴
⑥スマホの割賦払い(返済比率ギリギリまで借りる人の場合)
上記に心当たりのある人は、不動産会社へ事前に共有しておくのがオススメです。
また、もし担当者から質問が来た場合は、ごまかさないで素直に回答をお願いします。
担当者も最大限希望が叶うように動けるので助かります!
【まとめ】ご利用は計画的に!
せっかく買いたいと思った家が見つかったのに、住宅ローンが通らずに買えなかった…なんて悲しいですよね。
とくに分割払いやキャッシングは気軽に利用できてしまうので、注意が必要です。
無計画な借入は、住宅ローンの借入額を減らしてしまったり、そもそも借りられなくなったり、いいことがありません。
「後悔先に立たず」とならないように、計画的に住まい購入を進めてくださいね。
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