ほっとするのはまだ早い?!引き渡し後にやるべき10のこと

売買契約が終わって、ローンの本審査も無事クリア!あとはマンションの引き渡しを待つのみ…
ほっと一息と行きたいところですが、引き渡されてからもけっこうやることがあるんです!
うっかり大事なことを忘れてしまわないために、引き渡し後にやるべきことを確認しておきましょう。
引き渡し直後にやること3選
引き渡された直後にやっておくべきことは、次の3つです。
①室内・設備のチェック

引き渡し後すぐに室内や設備の状態を確認しましょう。
売買契約時に渡された設備表を見ながら、該当の設備があるか、不具合はないかを確認してください。
床や壁に傷や汚れがないか、ドアやサッシに不具合がないかなどもあわせてチェックしましょう。
万が一不備があれば、写真や動画を撮影しておくと記録として残りますし、状況説明もしやすくなります。
②鍵の交換
ほとんどの場合、鍵交換は買主側の負担です。
以前の所有者が使っていた鍵のままなので、防犯上交換しておくと安心ですね。
マンションの管理規約にもよりますが、管理組合に届出が必要になる場合もあります。
事前に問い合わせておきましょう。
③特定保守製品の所有者情報登録
特定保守製品とは「製品に不具合があると使用者の命に危機を及ぼす可能性があるため、適切な管理が必要とされる製品」のことです。
石油給湯器と石油風呂釜の2つが該当します。
これらはメーカーの定期点検が義務付けられていて、点検のために所有者情報を登録しなければいけません。
引き渡し資料の中に登録用ハガキ(所有者票)が入っているので、必要事項を記入して郵送してください。

編集部
2021年8月から法律改正にともない、一部の製品が特定保守製品の対象から除外されました。
2022年7月までの移行期間中は、見直し以前に対象だった
・ビルトイン式電気食器洗機
・浴室⽤電気乾燥機
などの製品にも所有者票がついている場合があります。
点検義務がなくなったので、ハガキを送らなくても問題はありませんが、安全のため定期的な点検を行うことが推奨されています。
メーカーによって所有者票の対応が異なりますので、くわしくは各製品のメーカーにお問い合わせください。
引き渡し~引っ越しまでにやること5選
引き渡しから引っ越しまでにやっておくべきことをお伝えします。
④ライフライン・インターネットの契約手続き
電気・ガス・水道のライフラインは、各自で契約が必要です。
引っ越し前でも、先に掃除をしたり、エアコンを取り付けたりするなら、使えるようになっていないと不便ですよね。
とくにエアコンの取り付けには、電気が通っていないと動作確認ができません。
忘れずに電力会社へ連絡してくださいね。
ガスの開栓には、契約者の立ち合い(代理人でもOK)が必要になります(電気と水道は不要です)。
ガスを使いはじめたい日に予約が取れるとは限らないので、日にちに余裕をもって依頼しましょう。
また、インターネットはマンションごとに契約会社やネット回線の配線方式が異なり、マンションにあわせた対応が必要です。
こちらも早めに対策しましょう。
⑤エアコンの手配・取り付け工事
賃貸物件はエアコンが標準装備のため、意外と忘れてしまいがちなエアコン。
入居日から使えるように、取り付け工事を済ませておきましょう。
引っ越しシーズンの3~4月、夏の7~8月は繁忙期で、取り付けまでに時間がかかることがあります。
先行配管(隠蔽配管)のエアコンは、そのことを事前に工事業者へ伝えてください。
当日連絡では取り付け工事を断られるケースがあります。
別途工事を依頼して取り付けできますが、工事代(2~3万円)は自己負担になるで注意してください。
また、先行配管では換気機能や掃除機能がついたエアコンなど、取り付けできない機種があります。
販売店とよく相談してエアコンを選びましょう。
⑥新居の掃除
工事完了後にハウスクリーニングが行われていますが、どうしてもほこりはたまってしまいます。
引っ越し前は家具や家電を気にせず、すみずみまで掃除するチャンス!
引っ越し日を気持ちよく迎えられるよう、先に済ませてしまいたいですね。
あわせてお風呂のカビやキッチンの汚れ、害虫の侵入などの防止対策もしておきましょう。
100均のアイテムも上手に活用して事前に対策しておけば、きれいな状態が長持ちします。
⑦管理会社(管理人)へ引っ越し日の連絡

引っ越し日が決まったら、早めに管理会社へ連絡しましょう。
「連絡しなくても大丈夫でしょ」と思うかもしれませんが、当日何かあったときにすぐ対応してもらえません。
共用部の養生や住民への周知など、準備も必要です。
永く住むマンションなので、良好な関係を築けるように忘れずに連絡してくださいね。
⑧家具・家電・照明・カーテンの手配
家具や家電を新調するなら、こちらも早めの準備が必要です。
引き渡し後すぐに引っ越すなら、引き渡し前にいろいろ採寸しておきたいですよね。
しかし、引き渡し前は自由に出入りできないので、仲介会社にお願いして鍵をあけてもらいましょう。
家具・家電・カーテンなどの購入には、買主優待が受けられる会社もあります。
どんな優待があるのか、確認してみましょう。
お金にかかわること2選
最後はお金にかかわるやるべきことです。
引き渡し後すぐやらなければならないというわけではありませんが、どんなことがあるか把握しておいてください。
⑨確定申告

住宅ローン控除を受けるには、確定申告が必要です(会社の年末調整ではできません)。
確定申告の時期は例年、2月16日~3月15日の1か月間。
引き渡しの時期によっては確定申告まで時間があると思いますが、締め切りギリギリで慌てないように必要書類を確認しておきましょう。
<確定申告の必要書類>
・確定申告書
・源泉徴収票
・マイナンバーの本人確認書類
・登記事項証明書(原本)
・売買契約書/工事請負契約書(中古+リノベの場合)
・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
・住宅ローンの年末残高等証明書
・築25年以上の建物の場合、耐震適合証明書または既存住宅売買瑕疵保険の保証書
※上記以外にも書類が必要となる場合があります。国税庁のホームページでご確認ください。
売買契約書や耐震基準適合証明書などの書類が必要になるので、失くさないように保管しておいてくださいね。
⑩固定資産税・都市計画税の支払い
固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日に不動産を所有している人にかかる税金です。
購入した年の分は引き渡し時に売主と日割り精算しているので、次の年から支払いがはじまります。
6月・9月・12月・翌年2月の年4回払いが一般的ですが、一括での支払いも可能です。
納税通知書の中に4回払い用と一括払い用の納付書が入っているので、希望の支払い方法を選んでください。
また、クレジットカードや電子マネーでの支払いができる自治体もあるので、上手に活用しましょう。
【番外編】旧耐震物件は注意して!不動産取得税の支払い
不動産取得税は、不動産を取得した人に対してかかる税金です。
購入後、およそ3か月~半年後に納税通知書と納付書が届きます。
書類が届いたら、期限内(1か月以内のことが多いです)に指定の方法で支払いましょう。
「え!またお金がかかるの?」と心配されるかもしれませんが、下記の条件を満たす場合、税額は0円になることがほとんどです(0円の場合、納付書は届きません)。
<不動産取得税の軽減要件>
・自己居住用に取得した住宅
・課税床面積が50㎡以上240㎡以下
・1982(昭和57)年1月1日以降に新築された物件
または1981(昭和56)年12月31日以前に新築され、新耐震基準に適合していると証明できる物件
※条件を満たしていても、次のようなケースは不動産取得税がかかることがあります。
・築浅物件:建物の固定資産税評価額が高く、課税額が控除額を超えてしまう
・築古物件:築年数が増えるごとに控除額が小さくなるため、課税額が控除額を超えてしまう
また、控除申請をしなくても条件を満たしていれば、税事務所で控除してくれることがほとんど(※)ですが、下記の物件で控除を受けるには、耐震適合証明書等を取得し税事務所へ控除申請が必要になります。
<別途、控除申請が必要な物件>
・旧耐震物件(建築確認申請が1981年6月1日以前の物件)
・新耐震物件でも、1981年12月31日以前に新築された物件
ただし、旧耐震物件は適合証明を取得できないケースが多く、控除が適用されないと不動産取得税がかかります。
※控除されないケースもあるようです。事前にお住まいの地域の税事務所へご確認ください。
【まとめ】やるべきことを整理して準備を進めよう
今回は、引き渡し後にやるべきこと10選をお伝えしました。
引き渡し後は、新居への引っ越し作業でバタバタすると思いますが、それ以外にもやるべきことって多いんですよね。
事前にどんなことが必要か把握して、直前であわてないように準備しておきましょう。
忙しい毎日を乗り越えた先にある、楽しいリノベライフのスタートを応援しています!
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