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公開日2022.02.15
不動産業界のこと

中古マンションって今売れてるの?【2022年春】

中古マンションって今売れてるの?【2022年春】

1月25日、「新築マンションの平均価格がついにバブル期を超えた」という驚きのニュースが入ってきました。

首都圏の平均で6,000万超え、23区になるとなんと8,000万円超え(※)です。

ここまでくると「買う人いるの?」と疑問に感じますが、初月契約率は70%を超え、順調に売れているようです。

 

「新築がこんなに高くなってるなら、中古はどうなんだろう…やっぱり高くなってる?!」と気になっている方へ。

今回は、中古マンション市場の現状をお伝えします!

 

不動産経済研究所発表。2021年の首都圏新築マンション平均価格:6,260万円、東京23区:8,293万円。

目次

中古マンション市場は数十年来の好景気!

新築マンションの価格高騰、住宅ローンの低金利、国策の後押しに加え、コロナ禍の影響もあり、中古マンション市場は数十年来の好景気を迎えています。

 

 

首都圏の成約件数が過去最高を記録

2021年は過去最高に中古マンションが売れた年になりました。

 

 

東日本レインズ((公財)東日本不動産流通機構の通称)のデータによれば、首都圏の中古マンション成約件数が過去最高を記録

成約件数は39,812件(前年比+11.1%)で、39,000件を超えたのは初めてのことです。

売れ行き好調なのは都内だけでなく、神奈川・埼玉・千葉3県すべてのエリアで前年比を上回っています。

 

さまざまなニュースでいわれていることですが、コロナ禍で

  • 在宅時間が増えた
  • テレワークが増えた

など、住まいへのニーズが高まったことが好景気要因の1つと考えられています。

 

 

成約単価は9年連続上昇中

中古マンション人気の高まりにあわせて、価格も上昇し続けています。

成約㎡単価は2012年から上昇を続け、当時と比べるとなんと56.6%も高くなりました。

グラフで見るとあまりの伸び率にちょっと驚いてしまいますね。

 

また、価格帯別の成約比率を見ても、5,000万円超の高額物件の取引が増えています(下記の表参照)。

 

<価格帯別の成約比率>

成約物件の価格帯

2017年

2021年

増加率

3,000超~5,000万円

30.1%

30.9%

2.7%

~7,000万円

10.4%

14.9%

43.3%

~1億円

3.9%

7.5%

92.3%

1億円超

1.4%

2.9%

107.1%

 

成約比率の最も高い3,000超~5,000万円以下の物件に大きな変化はありませんが、この5年で1億以下の物件はおよそ1.9倍、1億以上はおよそ2倍に増えました。

高額物件が売れていることからも、中古の人気や相場の上昇具合がわかりますね。

 

コロナ禍でのニーズの高まりにプラスして、

  • 住宅ローンの超低金利(ネット銀行を中心に最低金利0.3%台の商品も出ています)
  • 共働きが増えたことによる、世帯年収の増加
  • 旅行や外食などの支出が減り、貯蓄が増えた(住まい購入の資金増)

が高値でも売れている状態を支えています。

 

 

ニーズ>物件数=理想の物件に出合いにくい

売れ行き好調の一方で、物件も豊富にあるかというとそうではありません。

ニーズに対して物件の供給数が少ない、売り手市場が続いています。

 

 

新規登録件数が2年連続減少

レインズの新規登録件数(新たに売り出された物件数)は前年比-11.2%、3年連続で減少しています。

都内だけでなく3県すべてのエリアで前年比を下回りました。

 

 

在庫数も減少

2020年6月から在庫数も減少傾向です。

2021年7月からは増加に転じていますが、それでもピークの2019年1月(48,796件)と比較して13,078件も少ない状況です。

1都3県を比較してみると、東京の在庫は2021年6月以降増えてきていますが、3県は横ばいの状態が続いています。

 

新規登録件数と在庫数の減少は、コロナ禍による売り控えが影響していると考えられています。

先行き不透明な状況に対する不安や接触回避のため、価格上昇が続く売り手にとって有利な状況でも、積極的に売ろうとする動きが見られなかったようです。

 

 

希望の広さが叶えにくい

在宅時間の増加やテレワークによって「広い部屋で過ごしたい」「もう1部屋必要」といった広さのニーズが高まった一方で、売り出し物件はどんどん狭くなっています。 

新規登録物件の平均面積は2012年から縮小が続き、2021年は55.11㎡でした。

2012年の60.06㎡と比較して、約5㎡も狭くなっています。

 

成約物件の面積は過去10年、65㎡前後で推移しているため(2021年は64.68㎡)、広さを優先する人ほど理想の物件に出合いづらくなっているようです。

 

 

実際のところはどうなの?

上記のお話はあくまでデータからわかることです。実際のところはどうなのでしょうか?

私たちエフステージで、お客様の物件探しをお手伝いしている「ARISEコンサル部」に現場のリアルな声をきいてみました。

 

 

編集部

Q1.コロナ禍でお問い合わせは増えましたか?

コンサル部

はい、お問い合わせいただくことが増えたように感じます。

とくに「なんとなく家賃がもったいない気がして」といったあいまいな理由ではなく、具体的に「○○な暮らしがしたいから」と明確な目的を持ってお越しになるお客様が増えました。

 

また、テレワークが増えたことで、

  • ネット環境が整っているか
  • 仕事ができる十分なスペースがあるか

を重視して物件を探される方も増えたと思います。

 

 

編集部

Q2.中古マンションの平均価格は2012年から上がり続けていますが、高くなったという実感はありますか?

コンサル部

そうですね、今までの価格で買えなくなったきたという感じがします。

実際にエフステージの販売物件も、平均価格が月単位で上昇しています。

中古マンション市場全体の価格上昇で物件の仕入れ価格が上がっているため、それにあわせてリノベーション後の販売価格も上がっている状態です。

 

 

編集部

Q3.レインズの在庫が少なくっていますが、物件数が減っている実感はありますか?

コンサル部

正直なところ、ほとんど感じません

しかし、全体の価格が上がったことで極端なことをいうと、これまで3,000万円台で購入できたものが4,000万円台でないと買えないような状態になっています。

新規の物件が出ても、5~6,000万円と高額なものが多く、物件の数はあっても一般的によく売れる価格帯(2~3,000万円台)の物件が少なくなっているのかなという印象です。

 

 

編集部

Q4.買いやすい価格帯の物件が減っているということですね。価格上昇の影響はほかにもあるのでしょうか?

コンサル部

住宅ローンが通らずに買えなかったという方が増えていると思います。

住宅ローンの金利はずっと低水準を維持していますが、一方で、銀行がお客様へいくら貸せるのかを決めるために使う審査金利(※)は変わっていません。

 

金利が下がっているとはいえ、物件価格が上がり、審査金利も変わっていないので、

・想定より少ない額しか借りられない

・そもそも貸してもらえない

といったケースが増え、買いたい物件のローンを通すのが難しくなっていると感じます。

 

こういった状況では、

  • 取扱銀行が多い
  • 提携銀行がある
  • 住宅ローンの実績(数)が多い
  • 最低金利(最大優遇金利)の実績がある

など、住宅ローンに強い不動産会社を選んでいただくことをオススメします。

 

不動産会社の提携する銀行では、お客様の信用情報や物件担保だけでなく、不動産会社の信用も審査に影響します。

条件次第では「希望額が借りられる」「金利が下がる」など借りやすくなる場合もあるので、相談されてみてはいかがでしょうか。

※審査金利…銀行によって異なりますが、一般的に3~4%といわれています。銀行は、お客様が「無理なく最後まで返済できる額」を前提に貸付を行うため、広告等でうたわれるような金利よりも高い金利で審査を行います。

 

 

編集部

Q5.その他、お客様や市場に変化はありましたか?

コンサル部

「あの物件、買っておけばよかった…!!」と後悔されているお客様がとても多くなったと感じています。

「○○な暮らしを叶えたい」と明確な希望を持って住まい探しをされる方が増えたため、「コレだ!」と思う物件に出合ったら短期間で決断されることも多くなりました。

さらに、人気エリアにある物件などは2番手、3番手(※)がつくこともめずらしくありません。

 

少しでも迷っているとその間に売れてしまう、1番手を取られてしまうなど、買い逃しを経験されるお客様が増えているのかなと思います。

「早く決めないと売れてしまいますよ」と急かすつもりはありませんが、ほしい物件が買えず悔しい思いをされるお客様がいらっしゃるのも事実です。

 

ご自身の優先順位や予算を明確にした上で、

  • 「ここにあの家具を置こう」「ここは○○の部屋にしよう」と具体的な生活のイメージができる
  • 物件価格、月々の支払額に納得できる

 物件に出合えたら、それは「買ってもいい物件」といえるのではないでしょうか。

 

※番手…売買交渉の優先順位のことで、2番手は2番目に交渉できる人という意味。1番手の方の交渉がうまく進めば、2番手の方は購入できません。番手についてはこちらのコラムでもお話ししています。

 

 

理想の住まいに出合うには?

データを見ても、現場のリアルな声をきいても、なかなか厳しい状況が続いている住まい探し。

そんな中でも理想の住まいに出合うために、次の2点を意識してみてはいかがでしょうか?

 

 

①「どんな暮らしがしたいか」を突きつめる

価格相場が上がっているため、数年前なら3,500万円で購入できたものが、今は3,800万円、4,000万円出さないと買えないような状態になっています。

とはいえ、予算には限りがありますし、無理して理想の住まいを手にしても生活が苦しくなっては意味がありません。

 

どこに予算をかけるべきか把握するために、「どんな暮らしがしたいか」をよくよく考えましょう。

絶対に叶えたいことは何か、優先順位をはっきりさせることで買っていいのか、判断しやすくなります。

 

 

②絶対ゆずれないこと以外は範囲を広げる

物件の価格には、エリア・駅からの距離・広さ・築年数が大きく影響します。

絶対にゆずれない条件以外は少し目線をずらすことで、理想の家が見つかることもあります。

 

・エリア:学区や実家の近くなどのしばりがないなら、エリアを広げて見ると新しく好きな街が見つかるかも。

・駅からの距離:坂がないから15分くらいなら苦じゃない、意外とバス便が便利など、現地での発見があるかも。

・広さ:備え付け収納の多い物件なら、余計な収納家具がいらず、狭さが気にならないかも。

・築年:中古は築年数より管理体制が大事。築年にこだわるより管理のしっかりした物件かを見た方が安心。

 

人生で一番高い買い物なので、100点満点の住まいを探したくなりますが、100点の物件はなかなかありません。

「一番の願いが叶うならあとは何でもOK」くらいの大らかな気持ちで探した方が、いい出合いがあると思いますよ!

 

 

【まとめ】中古マンション市場がどうか、よりもライフステージを優先しよう!

価格の上がり具合を見て驚いた方が多いのではないでしょうか?

いつまで価格上昇が続くんだろうと正直不安になるのですが、今のところ価格が下がる要素はないという見方が強いです。

 

下がらない理由として、下記の影響が考えられます。

 

①新築マンションの価格高騰

土地、建材、人件費の高騰で値下げが難しく、価格高騰は続く見込み(2021年の首都圏新築マンション平均価格6,260万円、中古マンションは3,869万円)。

住宅ローンの低金利

消費者物価指数が安定して2%を維持できるようになるまで、日銀は低金利を維持する方針。現在は1%前後で推移しており、しばらくは低金利が続くと予想される。

③世界的なインフレの影響

世界的なインフレが続く中、他国と比較すると日本の不動産はまだまだリーズナブル。投資家からの人気は継続すると考えられる。

 

もちろん「絶対に下がらない」とはいえませんが、どうなるかわからないものを待つよりもライフステージやライフスタイルの変化を優先すべきです。

市況は情報の1つとして取り入れ、「快適な暮らしができる物件なのか」「無理なく返済できるのか」など自分自身の満足感や安心感につながるものを第一に考えた住まい探しをしましょう。

理想の物件と出合えるよう、応援しています!