年収高くてもローンが組めない?!住宅ローンの団信って何?

住宅ローンの審査は、
・安定した収入がある
・年収に対して適切な借入額を設定している
など、銀行が支払い能力に問題がないと判断しても落ちてしまうことがあります。
落ちてしまう理由で多いのが、団体信用生命保険(団信)の審査に引っかかってしまうから。
住宅ローンが組めるかどうかは、金銭面の問題だけでなく、あなたの健康状態も大きく影響しているんです。
健康面で不安があるなら要チェック!
今回は住宅ローンの団信についてお話しします!
団信って何?

団信は、団体信用生命保険の略称。
住宅ローンの契約者が死亡または高度障害状態になった場合に、住宅ローンの残高がゼロになる保険です。
数千万という金額を何十年にわたって返していく住宅ローンは、どうしても「本当に借りて大丈夫なの?」と不安に感じますよね。
団信は、あなたに万が一のことが起こっても
- 「家族はローンを払っていけるの?」という心配がなくなる
- 家族に住まい・資産を残せる
有難い保険です。
それと同時に、銀行が問題なく資金を回収するための保険(保険会社が残高と同等額の保険金を銀行へ支払う) なので、団信に加入しないで住宅ローンを組むことは原則できません。
残高ゼロになるのはどんな時?
基本的に住宅ローンの契約者が
- 死亡
- 高度障害状態(両目とも失明する、言語機能を完全に失うなど)
のどちらかになった場合、住宅ローンの残高がゼロになります。
保険料は金利に含まれるため、上乗せ金利が発生したり、別途支払いが必要になったりすることはありません。
団信の審査、どんなことをきかれるの?

銀行が提携する保険会社により多少異なりますが、主に下記の3点について質問されます。
- 直近3カ月以内に医師の診断または投薬を受けたことがあるか
- 過去3年以内に心筋梗塞・脳卒中・ガンなどの病気で手術や入院、投薬を受けたか
- 手・足の欠損または機能障害、視力・聴力・言語機能などに障害があるか
持病や既往歴によっては「もしかしたら住宅ローンに通らないかも…」と不安に感じるかもしれませんが、嘘の申告はやめましょう。
嘘をついて住宅ローンを借りたことがわかると、その時点で一括返済を請求されます。
支払い能力があっても団信は通らない!
銀行の住宅ローンを利用するならマストな団信ですが、団信の審査を行うのは銀行ではありません。
団信を提供する保険会社が審査を行います。
保険会社の審査なので、銀行側は団信についてノータッチ。
そのため、資金計画を立てるためや希望額が借りられるのかを知るために行う住宅ローンの事前審査では、団信が通るかは審査されません。
事前審査はクリアできたのに本審査で否決となってしまう原因で多いのが、団信が通らなかったというものです。
健康面で不安があるなら、事前審査と同時に団信の審査もしてくれる金融機関があるので、あわせて行っておきましょう。
団信NGだと住宅ローンは借りられない?

団信の審査が通らなくても、住宅ローンをあきらめる必要はありません!
次のような方法で住宅ローンを組むことができます。
①ワイド団信で申し込む
ワイド団信とは、持病などがあってもローンが組めるよう加入条件が緩和された団信です。
団信の保障がある代わりに、金利が0.3%程度上乗せになります。
ただ、ワイド団信は利用できる年齢に上限があるので注意してください。
銀行により異なりますが、加入時50歳未満が一般的です。
②フラット35を利用する
銀行の住宅ローンは団信加入が必須ですが、フラット35なら団信なしでも住宅ローンが組めます(※)。
団信なしで利用する場合、金利から0.2%が引かれます。
金利が安くなる分、
- 生命保険の内容を充実させる
- 就業不能保険(働けなくなった時の保険)に加入する
など、万が一の時に備えたいですね。
※フラット35を利用するには、フラット適合物件かどうか確認が必要です。
③配偶者名義で住宅ローンを借りる
共働きで配偶者の方に安定した収入があれば、配偶者名義で住宅ローンを組む方法もあります。
あなたに何かあった時に返済が苦しくなるのであまりオススメできませんが、ご自身が連帯保証人になれば、配偶者の方と収支合算して借入額を増やすことも可能です。
【まとめ】不安があるなら、早めに不動産会社に相談&団信の審査を!
健康面で不安な点があれば、検討の初期段階で不動産会社に相談することをオススメします。
病気のことはお話ししにくいと思いますが、不動産会社なら
- 先に団信の審査をしておくべきか
- 団信に通らなかった時にどうするのが最善の策か
など、これまでの経験をもとにしたアドバイスができます。
本命物件に出会った後、事前審査OKだったのに団信の問題で本審査NGになってしまうのは、ご本人にとってもご家族にとってもつらいことです。
具体的な物件が決まる前に、ぜひ団信の審査を検討してみてください!
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