マンション購入の“諸費用”、住宅ローンで借りられるって知ってる?

住まいを買うなら、悲しいけれど物件価格のほかに“諸費用”がかかります。
諸費用には住まい購入にかかる税金や保険料、住宅ローンの手数料などが含まれ、物件価格の7~10%が目安です。
4,000万円の物件ならプラスで280~400万円もかかるということ。
※「諸費用って具体的にどんなお金が必要なの?」と思った方は、こちらのコラムをどうぞ!
「追加でそんなにお金がかかるの?!貯金なんてない!」
「手元の現金はできるだけ使いたくないのに…」
とお困りの皆様、ご安心ください!
諸費用も住宅ローンで借りられちゃうんです。
今回は住宅ローンで払える“諸費用”についてお話しします!
物件価格「+α」も住宅ローン金利で借りられる

頭金がないと貸してもらえないような時代もありましたが、住宅ローンの貸し出し条件も緩和され、物件価格以上に貸してくれる銀行が増えています。
マンション購入に欠かせない諸費用はもちろん、リノベーションの工事費用も物件価格に上乗せして借りられます。
しかも、金利は住宅ローンの低金利が適用されるので、
- 自己資金が少ない人
- 万が一に備えて手元の現金を減らしたくない人
でもマイホームを買いやすくなっています。
諸費用ローンのメリット
諸費用やリノベ費用もあわせて、物件価格以上に借りることを「オーバーローン」といいます。
オーバーローンときくと「なんかイメージがよくない」「そんなに借りて大丈夫?」と不安になる方もいらっしゃいますが、超低金利の今ならメリットも大きいです。
<諸費用ローン(オーバーローン)のメリット>
・購入時期を早めることで、諸費用を貯める間の家賃や更新料などを節約できる
・貯金のための時間を節約できる
・万が一の時に必要な現金を手元に残せる
・より満足度の高い暮らしがすぐに始められる
など
諸費用も借りると返済額はどれくらい変わる?
4,000万円の物件を35年返済、金利0.775%の住宅ローンで買う場合で比較してみましょう。
①物件価格のみ借りる | ②諸費用も借りる | ①と②の差額 | |
借入額 | 4,000万円 | 4,280万円 | 280万円 |
月々の返済額 | 約10万9,000円 | 約11万6,000円 | 約7,000円 |
総返済額 | 約4,570万円 | 約4,890万円 | 約320万円 |
※諸費用は物件価格の7%で計算。諸費用を節約する方法もあります。くわしくはこちらのコラムをどうぞ!
物件価格のみを借りた場合と諸費用も借りた場合、返済額の差は月々約7,000円。
総返済額は約320万円変わりますが、280万円借りた分の利息は約40万円です。
人によってこの差額の重みは異なりますが、個人が数百万、数千万ものお金を、わずか0.数%の利息で借りられるようなしくみは住宅ローン以外にありません。
借入が増えた分の負担と諸費用ローンで買うメリットを比較した上で、今後の支払いに納得できたらオーバーローンでも賢い買い方といえるのではないでしょうか。
諸費用ローンの注意点
便利な諸費用ローンですが、注意点もあるので確認しておきましょう。
1)銀行によって手数料に差が
銀行によって諸費用分の扱いが異なるため、
- 物件価格と諸費用を1つにまとめて契約できる
- 物件価格と諸費用を別々で契約する
が銀行があります。
②の銀行の場合、抵当権の登記費用と住宅ローン手数料・印紙代が2契約分必要になります。
2)どこまで借りられるかは銀行次第

銀行によって貸してくれる諸費用と貸してくれない諸費用があるため、何の費用が借りられるか、確認が必要です(登記費用と火災保険料は貸してくれるけど、固定資産税は貸してくれないなど)。
諸費用の合計が300万だった場合、300万円全てローンに組み込めるとは考えない方がいいでしょう。
物件価格以上に貸してくれるといっても、自己資金ゼロで購入するのは難しいです。
3)返済比率に気をつけて!
物件価格のみの借入なら、返済比率をややオーバーしていても貸してくれることがありますが、諸費用込みになると0.1%超えただけで貸付不可になる場合があります。
諸費用まで入れると返済比率の上限ギリギリになりそうな人は注意が必要です。
※「返済比率って何?」と思った方はこちらのコラムをどうぞ!
【まとめ】資金計画は念入りに!低金利の今を最大限活かそう
諸費用まで借りるオーバーローンは
・月々の返済額、返済総額が増える
・売却時に残債割れの可能性が高くなる
などのデメリットがある一方で、
・諸費用分を貯める時間を節約できる
・住まい購入までに必要な家賃を節約できる
・手元に現金を残せる
などメリットもたくさんあります。
金利だけでなく、銀行の貸付条件も時代にあわせて変化しているので、今の超低金利かつ物件価格以上に借りやすい状況がいつまで続くかわかりません。
「貯金が少ないから」「貯金を使い切りたくないから」といった理由で住まい購入をあきらめているなら、諸費用分もローンを組んで早く買った方がより豊かな暮らしができると思いませんか?
無理なく返済し続けられるか、十分に資金計画を練る必要はありますが、住宅ローンを賢く使って自分の理想の暮らしを叶えましょう!
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